【熱重量分析】
有機EL材料の真空下における熱重量分析(Thermo Gravimetric Analysis: TGA)は、揮発成分の有無や材料分解温度の確認ができるため、蒸着膜作製プロセスや昇華精製プロセスの設計のための情報収集には有効な測定方法です。
主な装置仕様
測定温度範囲 | 室温~1,500℃ |
TG分解能/ 最大重量 | 0.1μg/ 1g |
到達真空度 | 10-4Pa |
圧力制御範囲 | 0.1~280Pa |
【有機EL材料に含まれる不純物定量及び熱物性】
精製前材料測定から、低沸点(揮発)成分の存在確認や最適精製温度を推定することができます。また、精製後測定から、低沸点不純物および釜残成分が除去されていることが確認されます。
【真空度の違いによるTG減衰曲線変化】
有機材料の昇華・蒸発現象は雰囲気真空度の違いにより変化します。このため、適切な蒸着条件や昇華精製条件の設定には、異なる真空度でのTGA測定が重要です。